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白井 理; 加藤 徹也*; 岩井 孝; 荒井 康夫; 山下 利之
Journal of Physics and Chemistry of Solids, 66(2-4), p.456 - 460, 2005/02
被引用回数:8 パーセンタイル:37.08(Chemistry, Multidisciplinary)773KでのUCl及びPuClを含むLiCl-KCl共晶溶融塩中におけるPuN及び(U, Pu)Nの電気化学的挙動をサイクリックボルタンメトリーにより検討した。PuN及び(U, Pu)Nの溶解はAg/AgCl参照電極に対して-1.0V付近で生じた。UNの平衡電位はPuNのそれに比べて約0.15V正側で現れるので、PuN及び(U, Pu)Nの静止電位は約0.15V負側の値を示す。(U, Pu)Nを作用電極として用いてサイクリックボルタモグラムを測定した場合、UNの場合と同様に-0.4V以上の電位領域で正電流の急激な増大が観察された。また、波形は明確ではないが、(U, Pu)Nの場合には2つの陽極電流波が現れた。このことは、(U, Pu)Nは固溶体を形成していても、UN及びPuNが別々に溶解することを意味している。
荒井 康夫; 中島 邦久; 鈴木 康文
Journal of Alloys and Compounds, 271-273, p.602 - 605, 1998/00
被引用回数:16 パーセンタイル:67.98(Chemistry, Physical)ネプツニウムを含む一窒化物固溶体、(U,Np)N及び(Np,Pu)Nの熱伝導度を、740-1630Kの温度範囲で測定した。試料には、炭素熱還元で調製したUN,NpN及びPuNを機械混合の後、窒素-水素混合気流中で加熱して固溶体化したものを用いた。熱伝導度は、レーザフラッシュ法で測定した熱拡散率、文献値から推定した比熱容量及び試料の形状密度から求めた。測定温度範囲において固溶体試料の熱伝導度は、UN等と同様に温度とともに漸増する温度依存性を示した。また、組成依存性についてはUN側からPuN側に向けて減少し、とりわけ(U,Np)NではUNリッチ領域、また(Np,Pu)NではNpNリッチ領域で熱伝導度が大きく減少する傾向を示した。この熱伝導度の減少は、主に電子伝導の寄与の減少によるものと推定した。
小川 徹
Journal of Nuclear Materials, 201, p.284 - 292, 1993/00
被引用回数:13 パーセンタイル:76.55(Materials Science, Multidisciplinary)UN,PuN,(U,Pu)Nの不定比性を考慮した熱力学モデルを提出し、それぞれの窒化物上の蒸気圧を計算した。モデル化に当っては窒素副格子上の空孔を要素の一つとして、正則溶体近似を行う副格子モデルを用いた。計算の結果、UNにPuNが固溶すると、蒸気圧測定値は、PuとNとの調和蒸発組成に収束する結果、Uの蒸気圧が顕著に低下することが分かった。
半田 宗男; 塩沢 憲一; 岩井 孝; 荒井 康夫
Analytica Chimica Acta, 239, p.107 - 113, 1990/00
被引用回数:9 パーセンタイル:47.01(Chemistry, Analytical)UN、PuN及び(U,Pu)N燃料中の窒素の定量を簡便でかつ短時間内に高精度で行う技術を開発した。分析前の試料の酸化に伴う窒素の損失を防止するために高純度不活性ガス雰囲気グローブボックス内で試料の粉砕、秤量を行った後錫キャプセル中に気密圧封した。窒素の定量は、試料をキャプセルとともに循環酸素気流中で850Cに加熱して酸化し、発生したガスをガスクロマトグラフで測定することにより行った。定量の変動係数は約0.7%と高精度であった。今回開発した窒素定量法は、研究用燃料ばかりでなく、燃料製造ラインの品質管理にも十分利用することができる。